先日筆者は新型コロナウイルスに感染した.その際,自宅での感染隔離対策が読者にとって何か示唆する所があればと思い記事にすることにした.
この記事がすべての住宅に当てはまるわけではない.住宅の構造に帰するところが大きい点もある.家族構成によっては当てはまらない点もある.それを踏まえて読んでほしい.
Co-evolution of human and technology
先日筆者は新型コロナウイルスに感染した.その際,自宅での感染隔離対策が読者にとって何か示唆する所があればと思い記事にすることにした.
この記事がすべての住宅に当てはまるわけではない.住宅の構造に帰するところが大きい点もある.家族構成によっては当てはまらない点もある.それを踏まえて読んでほしい.
個人的な事情で転職した.引越に伴い,ジムを移転したのでその経緯を報告しよう.
数十年後に日本はどんな姿に変わっているのか.『データで見る都市の衰退』というテーマのもと,様々な角度から考察してきた.
残念ながら,あまり楽観はできない.どちらかと言うと,悲観的な予測が優位である.ほとんどの都市は衰退していく.東京も例外ではない.
今回は参考図書を読んで日本の住宅事情およびその背景にある核心的問題について考察を述べる.これは誰も触れようとしない聖域である.
Excelのピボットテーブルでクロス集計から統計解析まででも書いたが,統計解析の醍醐味は多変量解析にある.単変量解析では変数間の交絡の可能性が否定できず,重要なポイントを見落とすことがある.
統計の専門家ではないので完全に我流の方法であるが,多変量解析における変数選択の参考になるかと思い,記しておく.
過去に査読者とのやり取りの中で,変数選択の方法をかなり具体的に指示され,その通りにしないと通さないぞという言外の圧力を感じたことがある.
その時は違和感を感じつつもその通りにしたら通ったのだが,どうにもその違和感がずっと残っていた.いわく,単変量解析で有意になった変数のみを組み合わせて多変量解析に持ち込む,という手法だったのだが,本当にそれで良かったのだろうか?
最新の IT 企業内とは思えない.展示会場はさながら市場のようだ.全体が四つの区画に分けられ,中央には広場がある.中央広場から四区画を仕切るように広い通路が伸びており,区画内には細い通路が入り組んでいた.
周辺の四区画は手前から食品,調理,家電,食器に大別されていた.日本だとこういう会場は仮設のパネルで仕切られているものだが,ここではむしろ本物の市場を模した作りになっている.
食品区画など,市場そのものだ.布の天蓋,木製の柱と展示台.展示台には色とりどりの野菜や果物が並んでいる.冷蔵ケースには魚介類や肉が見える.
Amazon によるスマートキッチンの発表を受け,各誌が一斉に報じたので紹介する.
2020 年 9 月某日,シアトルにある Amazon 本社では静かな期待と興奮が満ちていた.東京オリンピックが終わり,ピークを迎えた日本の株価は徐々に下がりつつつある中,何か重大な発表があるのではないかとの噂で持ちきりだった.
壇上には Amazon の CEO, ジェフ・ベゾスの姿があった.彼は過去 1 年間の業績を報告した後,新製品について言及した.
「数年に一度,すべてを変えてしまう製品が登場します.それを成し遂げることができれば幸運ですが,我々は何度かの機会に恵まれました」
「2007 年,Kindle を発表,紙の書籍から電子書籍へと移行」
「2011 年,Cloud Player を発表,これは iPhone ほどのインパクトはなかったかも知れない」
会場に笑いが起きる.
「2014 年,Alexa を発表.タッチ画面から音声へとインターフェースの移行が始まりました」
食事管理のキモは計量である.たんぱく質,脂質に炭水化物,および塩分の摂取量を把握することは,現代人にとって必須のスキルである.
筋トレやボディビルディングに限らず,生活習慣病の管理も食事の計量が出来ていないと話にならない.
たんぱく質,脂質,炭水化物の三大栄養素をマクロ栄養素という.これらを見える化する手法としてマクロ栄養素による食事摂取量の把握,たんぱく質摂取量をTableauでグラフ化する,Google Data Studioでたんぱく質摂取量のグラフを作るにはなどの記事を紹介してきた.それらの集大成である.
生活習慣病の治療において薬物が処方されるが,それも食事療法という土台が出来ていないと治療がうまくいかない.医療機関側の責任にしたがる患者は多いが,食事管理もできずに何を言っているのかと思う.
たとえば,日本糖尿病学会の糖尿病診療ガイドライン (2016) では食事療法の目安として以下の記述がある.
炭水化物を 50-60 % エネルギー,たんぱく質 20 % エネルギー以下を目安とし,残りを脂質とする.
脂質異常症の治療エッセンスには以下の記述がある.
- 禁煙し,受動喫煙を回避する
- 過食を抑え,標準体重を維持する
- 肉の脂身,乳製品,卵黄の摂取を抑え,魚類・大豆製品の摂取を増やす
- 野菜,果物,未精製穀類,海藻の摂取を増やす
- 食塩を多く含む食品の摂取を控える(6 g/日未満)
- アルコールの過剰摂取を控える(25 g/日以下)
- 有酸素運動を毎日 30 分以上行う
高血圧治療ガイドライン 2014 においては以下の記述がある.
本ガイドラインでは,本邦の実情を考慮して減塩目標値を 6 g/日未満とする.
慢性腎臓病診療ガイドライン 2013 においては以下の記述がある.
画一的な指導は不適切であり,個々の患者の病態やリスク,アドヒアランスなどを総合的に判断して,たんぱく質制限を指導することを推奨する.
これらを見渡すと,生活習慣病では炭水化物,たんぱく質,塩分について,数値による管理が必要であることが分かる.
翻って,日々筋トレに励み,ボディビルディングに勤しむ我々はどうだろうか.
タンパク質は体重 1 kg あたり 2 g 摂取する.脂質は摂取エネルギーの 20-25 % を摂取する.残りを炭水化物に割り当てる.これがマクロ栄養素の基本であった.
生活習慣病の管理にも,筋トレおよびボディビルディングにおいても,食事管理が欠かせないことが分かる.それも,ただカロリーを計算すれば良いというのではない.その内訳が重要なのである.
だから,何をどれだけ食べているかの記録は絶対に必要だ.そのために毎日食べているものの重さを量ろう.そして記録しよう.
このクッキングスケールは俺も使用しているものだ.盛り付けた状態で載せ,電源を入れるとその状態でゼロとなり,食べていくうちに重さが減っていく.全部食べきったところで数値を見て記録する.その繰り返しだ.
下表は各自で作成してもらいたいデータベースの構造だ.Excel でも, Google スプレッドシートでもよい.スマホのアプリもあるが,掲載されていない食品もあって使いにくい.できれば自作をお勧めしたい.当然 G 列, H 列, I 列, J 列のセルには計算式が入る.
A1 | 日付 | |
---|---|---|
B1 | 食材 | |
C1 | 計量 | g |
D1 | たんぱく質 | g |
E1 | 脂質 | g |
F1 | 炭水化物 | g |
G1 | たんぱく質 | kcal |
H1 | 脂質 | kcal |
I1 | 炭水化物 | kcal |
J1 | 総カロリー | kcal |
最初は一皿ごとの重さで構わない.料理名で検索すれば食品成分データベースには大まかな栄養素は掲載されている.しかし慣れてきたら食材ごとに計量したい.例えば煮物なら,大根,人参,里芋,油揚げ,しいたけそれぞれについて計量しながら食べる.そういうことだ.
自炊している人ならさらに細かい計量が可能だ.調理前の食材を計量するのである.調理後の食材は水分がしみ込んだり,逆に加熱で水分が失われて重さに誤差が生じている.その誤差をなくせるからである.言うまでもなく食品成分データベースに掲載されている栄養素の値は調理前のものだ.だから本来は調理前の計量がベストだ.
すべての食材を計量してから鍋なりフライパンで調理し,出来上がったものの重さを計量する.加熱しているから多少重さが減っているかも知れない.各自の皿に取り分けた際にそれぞれを計量する.食材の各栄養素の総計を各皿の重量比で割れば,一皿ごとの栄養素が求められる.実は,病院食の栄養素もそうやって算出されている.
だがここで,多くの既婚男性は壁にぶつかる.今俺が書いたことを妻に言えるか?言えないだろう.そんなことを言おうものなら,罵詈雑言が 10 倍になって返ってくることは間違いない.ここは妥協するしかない.調理後の食材を種類ごとに計量しながら食べるか,調理後のメニューを検索するかである.
キッチンの未来にも書いたが,ここに技術の関与する余地があると思われる.しかしなぜか家電メーカーもキッチンメーカーも手を付けようとしない.多分,メーカーの技術者に女性がいないためだろう.
冷蔵庫に Wi-Fi つけるのもいいけれど,こういう食事管理をサポートしてくれるシステム,早くどこかが作らないといけない.今そんなシステム出せば,市場を独占できる.早くしないと Amazon か Google に丸ごと持っていかれるよ.
毎日の食事記録を習慣化すると,いいことがある.俺は一週間ごとに体組成計で体重を測定しているが,食事内容で敏感に体が反応しているのが分かる.間食のたんぱく質源としてチーズを食べたか,サラダチキンを食べたかで翌週の体脂肪量が増えたり減ったりする.
食事をたんぱく質,脂質,炭水化物に分けて記録すると,将来老いて生活習慣病になった時,その時点での最新のガイドラインに即応できる.筋トレをしている人は生活習慣病から最も程遠い生活をしているが,それでも先のことは分からない.
言うまでもなく,ガイドラインとはその時点での最新の知見をもとに作られている.無作為化比較試験をいくつも集めたメタ解析や系統的レビューをベースにしており,学術的批判に耐えるだけの根拠がある.
もちろん,ガイドラインとて万能ではない.過去にも良かれと思って推奨されてきた治療方針がひっくり返った例は山ほどある.しかし,こと食事管理に関しては現時点でのガイドラインはほぼ間違いないと思っていいだろう.
大学病院で偉そうにふんぞり返っている医者も,実はガイドラインに沿って治療しているだけである.そして重要なことだが,ガイドラインはネット上に公開されており,正しい知識を持って読めば医者と同じ基準で判断できる環境にある.これを活用しない手はない.
病院における栄養指導の現状をご存知だろうか.医者から栄養指導の指示が出たら,管理栄養士は患者や家族から三日間の食事内容を聞き出す.そして「何となく」これくらいのカロリーを摂取しているのだろうと当たりをつけているのである.これが大病院でも当たり前のようにまかり通っている.一体いつの時代の話だ?
もっとも,これはあなたにも責任がある.経営については数字で話ができるのに,最も重要な資本である肉体を構成する栄養に関して,こんな占いみたいな方法で説明されて,なぜ怒らないのだ?あなたが詳細な食事記録を元に作成したマクロ栄養素のチャートを叩きつけたら,管理栄養士は真っ青になるだろう.
多くの人が自分の食事内容を記録し,数字を基に議論ができるようになれば,自ずと栄養指導のあり方も変わっていくに違いない.それは決して堅苦しいものではなく,むしろ旬の食材や地域の特産品を活かして食卓を豊かにしてくれるものであると確信している.
筋トレと並行して行う食事管理の効能は,単にダイエットやボディビルにとどまらない.それは生涯にわたってあなたの健康をサポートしてくれるだろう.