前回の投稿(心血管系または呼吸器系の入院歴のある高齢コホートメンバーの死亡リスクに及ぼす断熱改修および暖房の影響)では循環器系疾患および呼吸器系疾患による死亡率が断熱介入により減少することをみた.今回は断熱改修の費用対効果の経済的側面に焦点を当てる.
原著はここから読める.健康上の利益とエネルギー上の利益は,コストを2倍近く上回る,というのが本著の趣旨である.日本においてもこのようなエビデンスに基づく政策が実行されてほしい.
Co-evolution of human and technology
前回の投稿(心血管系または呼吸器系の入院歴のある高齢コホートメンバーの死亡リスクに及ぼす断熱改修および暖房の影響)では循環器系疾患および呼吸器系疾患による死亡率が断熱介入により減少することをみた.今回は断熱改修の費用対効果の経済的側面に焦点を当てる.
原著はここから読める.健康上の利益とエネルギー上の利益は,コストを2倍近く上回る,というのが本著の趣旨である.日本においてもこのようなエビデンスに基づく政策が実行されてほしい.
表題の原文はCross-Sectional Analysis of the Relationship Between Home Blood Pressure and Indoor Temperature in Winter: A Nationwide Smart Wellness Housing Survey in Japan DOI: 10.1161/HYPERTENSIONAHA.119.12914で読める.家が寒いと血圧が上がるという経験則をデータで示した論文である.血圧が上がれば心血管疾患リスクが上がり,死亡率も上がる.したがって冬には死者が増える,という冬季超過死亡率の上昇まで見てあればよいのだが,残念ながら死亡はエンドポイントとして見ていない.それがこの研究の限界である.