国土交通省のサービスの一つに位置参照情報ダウンロードサービスがある.何気なくファイルをダウンロードして,思いがけない発見があったため,記事を書くことにした.
1920年から2015年までの都道府県別の5歳階級別人口推移
e-Stat を渉猟していると面白いファイルを見つけた.国勢調査は 1920 年から開始されており, 2020 年 3 月現在では最新の調査結果は 2015 年のものである.20 回分の人口データが一つのファイルにまとめられており,グラフ化するには格好のデータである.
年齢(5歳階級),男女別-都道府県(大正9年~平成27年)というファイルである.リンク先のページにはファイルが 3 つあるが,最後のものが最も粒度が細かいので,これをグラフ化する.
国勢調査から5歳階級の人口推移を調べる
人口統計は最も重要な基幹統計の一つである.総務省の e-Stat は確かに有用であるが,かゆいところに手が届かない.例えば「市区町村ごと,年齢5歳階級ごとの人口構成の国勢調査ごとの推移を知りたい」という要求には全く無力である.
主として技術的な理由によるものと,統計調査の粒度の細かさによる.技術的な理由としては,データベースの画面表示セル数の上限を容易に超えてしまうデータ量になってしまうことである.しかし,根本的な理由は調査の粒度の細かさである.
2005 年以前と 2010 年以降とでは調査の精度が違う.今後は高精度なデータファイルが e-Stat に掲載されていくものと思われるが,2005 年以前に関しては都道府県より細かい粒度は存在しない.そこを求めると手作業になってしまい,現実的ではない.国立社会保障・人口問題研究所ならデータを持っているかもしれない.
2020 年は国勢調査の年にあたる.総務省にはできるだけ細かい粒度でのデータ掲載を望むものである.
環境省の捕獲鳥獣数の統計を折れ線グラフにする
また面倒な統計を見つけてしまった.Power Query に食わせれば早いのかも知れないが,どうにも埒が明かないので手動でデータを整形することになった.頼むから第一正規形で公開してくれ…
EXCEL VBA におけるバブルチャートのデータ系列
散布図におけるオブジェクトは以前の記事 VBAから見たEXCELの散布図 で取り上げた.今回はバブルチャートのデータ系列を調べたので備忘録がてら公開する.
今後25年間の日本の都市の将来推計人口を EXCEL VBA で描く
これまでは日本の都市人口の過去の推移を見てきた.総務省には日本の都市人口の推移予測がある.今回はこのデータをグラフにする.
データを可視化するにあたり,重要なのは引き算である.強調すべき系列のみを強調するために,VBA の知識が欠かせない.
グラフの系列にデータラベルを表示する方法にはいくつかある.
180万件のデータをPower Queryで処理してEXCELがオーバーフローした話
EXCEL のワークシートに格納できるレコード数は 1,048,576 行である.今回 e-Stat からダウンロードしたファイルをピボット解除したらその上限を超えてしまったのでその記事を書こう.
人口ごとの都市数をEXCELの集合縦棒グラフで描く
総務省統計ポータル e-Stat からのデータに全国の市区町村の人口推移があった.マーク・ブキャナンの「歴史はべき乗則で動く」の p 261 に「人口が半分の都市は四つある」とある.本当だろうか.検証してみた.
都道府県別の県内総生産額を EXCEL の散布図に描く
人口統計は国の将来を予測する重要な指標であるが,経済の指標である総生産も重要な指標である.これは国の元気さを示す値であり,報道では GDP と称されている.一人あたりの GDP とは生産性のことであり,国民の豊かさを示す値でもある.
マクロ経済学についてはほぼ素人だが,データを扱うにあたり,都道府県ごとの総生産額と生産性は欠かせない指標と思われたので,調査ついでに公開しよう.
総務省の都道府県・市区町村別統計表をデータクレンジングする
日本の人口統計は総務省が 5 年おきに行う国勢調査が元になっている.日本の市の人口順位をEXCELにダウンロードして散布図に描くでは日本全国の都市の人口増減率と人口の関係を時系列で流すとどう推移するか予測した.今回はその予測が実態と合っているか乖離しているかの検証を行う.